手作り生節の根菜煮
調理時間 30分
鰹の美味しい季節になりました。鰹と言えばかつおぶしか、たたきなどで食べることが多いですが、蒸したり煮たりして作られる生節もおすすめです。生節にするなら脂の乗った秋の戻り鰹もおすすめですが、皮まで食べられる春の初鰹でさっぱりヘルシーにいただきましょう。※材料は10kgの子1食分。※調理時間は生節を作る時間を除いたもの。
<材料>(1食分)
[手作り簡単生節] | . | |
・鰹(塊やサク) | 60g | |
・水 | 500ml | |
・生姜 | 約1g | |
[生節の根菜煮] | . | |
・じゃがいも | 20g | |
・だいこん | 15g | |
・にんじん | 15g | |
・ しいたけ | 10g | |
・ごぼう | 5g | |
・ しそ | 1/4枚 |
<レシピ提供>
<作り方>
[生節をつくる]
鍋に水を入れ、生姜を薄切りにして入れて沸騰させる。
沸騰したら鰹をそのまま入れて、ふつふつする程度の弱火で約20分程度ゆっくり火を入れる。
取り出して網などの上に置き、数時間~半日程度表面を乾燥させれば出来上がり。
(茹で汁はとっておく。)
※飼い主と一緒に味わい、生節の保存性を高めるならば、生理食塩水(約0.9%)より薄くなる程度のほんの少し塩(分量外)とお酒(少量)を入れて茹でる。
※茹で汁は時間があくようならば人間のお吸い物の出汁などに使い、煮物は水から作ってもOK。
※サクや塊が手に入ったら、換算してまとめて一気に作るのもおすすめです。
[煮物をつくる]
じゃがいも、にんじん、だいこん、しいたけを食べやすい大きさに切る。
しそと生節を作った際の生姜はみじん切りにしておく。
生節も食べやすい大きさに切っておく。
生節を作った際にでた茹で汁に生姜を戻し、3.で切ったじゃがいも、にんじん、だいこんを入れて中火にかける。
大根が透き通ってきたら3.のしいたけを入れ、ひと煮立ちしたら3.で切っておいた生節を入れる。
更にひと煮立ちしたら火からおろして冷まし、器に盛ってしそを散らせば出来上がり。
<栄養ポイント>
鰹は縄文時代から食べられていたと言われています。
硬く干した状態で流通したことから「硬魚(かたうお)」と呼ばれ、そこから「かつお」と呼ばれるようになりました。
戦国時代では『勝魚』とも書かれ、縁起を担ぐ魚としても重宝されていたそうです。
魚の中でもタンパク質が多い鰹には、必須脂肪酸であるDHAやEPAが豊富に含まれているため、
抗炎症作用や認知機能の改善なども期待できます。
肝機能を高めるタウリンも多く、疲労回復や滋養強壮にもおすすめです。
またビタミン・ミネラル類も多く、特に血合いの部分にはビタミンB12がたっぷりと含まれていて神経系の維持に働きかけます。
なお、春の鰹は初鰹・上り鰹とも呼ばれ、皮が柔らかく身はさっぱりとしています。
脂の乗った秋の戻り鰹よりカロリーが低いのでダイエットにもおすすめです。
また今回は茹でて作りましたが、身崩れを避けたい場合は蒸して作る方法もおすすめです。
食物繊維を多く含む野菜の代表とも言えるごぼうは、中国では漢方薬として、欧米ではハーブとして扱われており、実は食べること自体が世界的には珍しい食材です。
水溶性食物繊維のイヌリンと、不溶性食物繊維のリグニンの両方を多く含んでいます。
イヌリンはコレステロールを体外に排出したり、血糖値を抑えたりするなどの働きがあります。
一方のリグニンは腸の動きを整えて蠕動運動を活発化させるなどの働きがあります。
捨ててしまいがちな灰汁には強い抗酸化力を持つポリフェノールも多く含まれています。
しそは日本に昔から自生している和のハーブのひとつです。
バジルやミントと同じくシソ科の植物で爽やかな香りは虫を遠ざけ、こぼれ種からでもどんどん育つため、家庭菜園やベランダなどで、ナスなどのコンパニオンプランツなどでも育てられることの多い植物でもあります。
香り成分には食欲増進させる働きがあります。
また香りの良さだけでなく、抗酸化作用を持つβカロテンを多く含むため、免疫力の向上や、皮膚の調子を整えることなどにも期待できます。
利尿作用をもつカリウムも多く含まれていて、犬が食べても安心なハーブのひとつです。
何事も食べ過ぎはよくありませんが、余るほど育っているときなどはおすそ分けに細かく刻み、少しパラパラとかけてあげるだけでも喜ばれることも多いため、日々のトッピングとしてもおすすめです。