野菜たっぷり天津飯
調理時間 20分
春に向けて少しずつ暖かくなる季節に、卵の香ばしい香りが漂うどんぶりレシピです。葛でとろみをつけた野菜のあんかけでおなかに優しく届きます。ひき肉や油はお好きなものや、ペットちゃんが好きなものに是非アレンジしてみてくださいね。写真は作りやすい量で1日分(10キロの子1日分)で作成・撮影しています。
<材料>(1食分)
鶏卵(Lサイズ) | 1/2個 | |
ひき肉(今回は鶏肉) | 25g | |
やまいも | 20g | |
にんじん | 15g | |
きぬさや | 2.5~3さや | |
白菜 | 20g | |
しいたけ | 5g | |
油(ごま油) | 小さじ1/2 | |
水 | 130ml | |
葛粉(本葛) | 1g | |
乾燥昆布 | 0.5~1cm角程度 | |
炊いたご飯 | 50g |
<レシピ提供>
<作り方>
下ごしらえをする。
・きぬさやはさっと火を通し、さやは千切りに、残りはみじん切りにする。
・昆布ははさみで細かく切り刻む。
・やまいもはすりおろす。
・にんじん、白菜、しいたけは食べやすい大きさに切る。
・葛粉は1gあたり10~15mlの水で溶いておく。
鍋に水を入れ細かく刻んだ乾燥昆布、にんじんの半量、白菜、しいたけを入れて煮る。
ボウルに卵、ひき肉、すりおろしたやまいも、2.の残りのにんじん、千切りにしたきぬさやをいれてよく混ぜる。
(千切りのきぬさやは最後の飾りのために少し残しておく)
フライパンに油を入れて火をつけ、温まったら弱火にして3.の卵液を入れて少しかき混ぜる。
ある程度火が通り始めたら焼き色がつくまでゆっくり焼く。
焼き色がついたらひっくり返して蓋をして火を通す。
2.の鍋の具材に火が通ったら、みじん切りにしたきぬさやを入れ、さっと煮たところで火を止める。
水に溶いた葛を回し入れたら火をつけ、透明になりとろみがつくまで混ぜたら火を止めて冷ます。
(とろみが足りない場合は水に溶いた葛を少し追加する)
炊いたご飯の上に4.を冷まして乗せ、その上から5.の野菜のあんをかけて、最後に飾り用のきぬさやをのせて出来上がり。
<栄養ポイント>
鶏卵はアミノ酸バランスが取れた良質のたんぱく質、そしてそれを体内で代謝する際に必要なビタミンBや骨を作るために不可欠なビタミンD等、ビタミンやミネラル、脂質などバランスよく含まれているため、「完全栄養食品」とも言われます。
生の卵白に含まれる「アビシン」というたんぱく質の一種が、生の卵黄にも含まれる「ビオチン」というビタミンB群の一種の吸収を抑制してしまうことで「ビオチン欠乏症」が起き、食欲不振や皮膚や被毛への影響があるため犬に与えない方がいいという話もありますが、これは「生の卵白だけ」を想像できないほど大量に食べた場合の話です。
加熱をする、もしくは生の場合は卵黄と混ぜれば問題はありません。
むしろ卵自体は適量を食べることで体へのメリットの方が多く、犬たちもその香りに喜ぶことの多い食材の一つなので、適度にあげることで健康維持にもつながります。
なお鶏はビタミンCを体内で作ることができること、また草などから食物繊維を豊富に摂取していることから、鶏卵にはビタミンCと食物繊維は含まれていません。
他の食材で補ってあげることも大切です。
白菜は約95%が水分。
カリウムが豊富に含まれていて利尿作用や高血圧の予防にも役立ちます。
またアブラナ科の野菜に多く含まれるグルコシノネートというがん予防成分が白菜にも含まれており、β-カロテンを含むにんじんやしいたけ等と一緒に取るとより効果も期待できます。
白菜はスープや鍋など加熱料理に使われることが多く、加熱に弱いビタミンCは溶けだしてしまいますが、そのスープや出汁等丸ごといただけば、溶けだしたビタミンCも一緒にいただくことができます。
葛はマメ科クズ属のつる性の多年草で、根を砕いてでんぷん質を取り出し、何度も沈殿とろ過を繰り返しながら手間暇をかけて作るデンプンの粉です。
日本では漢方の「葛根湯」等漢方薬の生薬として利用されるほか、古くから葛切りや和菓子、料理のとろみなどにも使われてきました。
体を温め、発刊解熱作用や、鎮静作用、胃腸の不調時に整えてくれるなど食材としてのみならず多くの薬効も持つといわれる食材です。
スーパーなどで「葛粉」と書かれているものの中には、ジャガイモなど他のデンプンが混ざっているものもあります。
購入する際は「本葛」と書かれているものを選ぶといいでしょう。