ある日水槽を眺めていると、金魚の体やヒレに白い点を発見してしまった!それは『白点病』かもしれません。白点病は、1匹が発症すると水槽全体に感染する可能性のある病気のため、早期発見と正しい処置を行うことが大切です。
そんな白点病の原因や治療方法・予防方法について、詳しく解説いたします!

白点病ってどんな病気? 症状と原因を解説!

白点病は、白点虫が寄生することで発病します。
水温の急激な低下、水温の上下の変化、水質の悪化など魚の抵抗力が落ちたときに発症することが多く、新しく購入した魚や魚を輸送した水から白点虫が水槽に侵入することが主な原因とされています。
はじめは尾ヒレの先などに現れた白い点が、あっという間に全身に広がり、粉をまぶしたように白くなり死に至る危険性のある病気です。

白点病は他の魚にうつるの?

伝染力が強い病気で、金魚、メダカ、熱帯魚などほぼすべての魚に発症する可能性があります。
体表に張り付いた白点虫は1週間程度(水温によります)で体を離れ水中で増殖し、小さな白点虫(子虫)がまた魚の体に寄生して、次々と増えていきます。同種の魚には数日内に感染してしまいます。
白点病にかかりやすい魚種とそうでない魚種がいるので、特定の魚種には症状が見られないこともありますが、金魚は非常にかかりやすい魚で、白点病で抵抗力が落ちたところに他の病気に感染し更に症状が重くなることがあります。特に注意して観察してあげてください。

初期症状を見逃さないように注意!

初期症状では魚がかゆがって体をこすりつけます。底砂や、流木、水草などに魚が急に動きを変えてこすりつけている場合、病原菌が体に付着したサインであることがあります。
変わった様子はないか、日々観察を心がけましょう。

白点病にかかったら? 対策と治療方法について

2/3程度水換えをし、1~2週間、パッケージに記載されている濃度になるよう分量を調整し、治療薬(メチレンブルーやグリーンFリキッド)で薬浴をします。

メチレンブルー

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ただし、魚の体に寄生している白点虫には薬の効果はなく、水中を遊泳している子虫の状態にしか効果がありませんので、水温を28℃~30℃に加温し、白点虫を魚の体から離れさせて、早く子虫を産生させることが効果的な治療につながります。水温の管理には、温度調節ができるヒートナビが便利です。

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また病状を確認したら早めに投薬することが有効です。 フレッシュリーフを除いて魚病薬は水草の育成に影響が出ることがあります。また、ろ過材に活性炭を使用している場合、薬の成分が吸着され効果が弱まることがあるので、薬浴中は活性炭や吸着剤は使用しないでください。その他に、薬の成分はろ過バクテリアに影響を与え、ろ過能力が低下している場合もありますので、薬浴中は控えめにエサやりを行ってください。

正しい水換え方法・頻度については、こちらをチェック!

白点病を予防するには?

水質の悪化を防ぐための水換えを行い、保温器具を使い水温を一定に保って飼育することが予防に役立ちます。ただし、毎日水換えをすると、水質が変化してしまうため、2〜3日に1度にとどめておきましょう。
また、魚を購入する際はしっかり管理されたお店で購入することはもちろん、その水槽内に病気の魚がいないかどうかを確かめることも必要です。金魚すくいなどで連れてくる金魚はすでに弱っていて病気を発症することも多いので、水槽に入れる前に、落ち着かせる意味も含めて薬浴させましょう。

 

 

魚は生き物です。同じ治療をしても効果の出る魚と出ない魚がいます。また病気の進行、治療の効果も飼育環境やもともとの魚の抵抗力ですべて結果は異なります。飼育者の皆様はこの点をご理解いただき飼い主様の責任のもとで治療を行ってください。

 

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