人間や犬・猫において、十分な飲水量の確保は尿路結石症の予防や管理に効果的であると考えられていますが、飲水量の増加が尿の一般性状にどの程度影響するのかは分かっていません。

ジェックス株式会社は2022年から国立大学法人東海国立大学機構 岐阜大学 応用生物科学部 共同獣医学科 髙島 諭獣医師と、飲水量増加による尿性状に与える影響の研究に取り組んでいます。

今回、新たな研究結果が明らかになりましたので、ご紹介いたします。

 一般家庭で飼育されている犬や猫を対象に、試験前から使用していた給水容器と飲水量増加を試みるため循環式給水器で、5日間ずつ飲み水を与え、1日あたりの飲水量を記録、尿検査を実施しました。

 その結果、対象としたすべての犬と猫において、循環式給水器により飲水量が増加しました。また、尿路結石症の犬では、試験前の尿沈渣中に認められたストラバイト結晶が飲水量の増加後に消失し、尿路結石症の猫では、試験前の尿沈渣中に認められた赤血球や白血球が飲水量の増加後に消失しました。飲水量の増加が尿路結石症において異常を呈する尿性状の改善につながる可能性が示唆されました。

 水分は犬や猫の体の60-80%を占めることから、適切に水を飲んで体の水分量を保つことは健康の維持に重要であると言われています。

今回、初めて飲水量増加が尿性状に与える影響を、生理学的に検証することが出来ました。

今回の情報を読んでいただいた方には、ぜひ、健康維持のために愛犬・愛猫にたくさんお水を飲める環境を整えて頂き、健康で元気に過ごして頂ければと思います。

また、ジェックス株式会社は一人でも多くの飼い主様にお水と健康について知って頂き、愛犬・愛猫に長生きして頂けるように、今後もお水と健康について研究を続けてまいります。

研究内容の詳細はこちらをご覧ください