金魚や熱帯魚など身近なペットとして古くから親しまれている観賞魚は、一般的に「癒される」と言われてきました。
このたび、国立大学法人岐阜大学とジェックス株式会社を中心とする研究チームは、観賞魚が人間に与える効果について心理学・生理学的な観点から実験を行いました。

1.リラックスさせる効果の実験と検証

実験

複数の被験者に「水槽のある空間」と「水槽のない空間」のいずれかにおいて15分間、英文のタイピングにより意図的にストレスを与えるVDT作業と10分の休憩をしてもらい、その間の心理的・生理的な反応を心拍変動によって測定しました。

検証:心拍変動の計測

観賞魚を眺めている被験者の心拍変動を時間ごとに計測しました。

 

結果

観賞魚の”人をリラックスさせる効果”が明らかになりました。
観賞魚を身近に置くことで、よりリラックスした生活を送ることができます。

2.ストレスを和らげる効果の実験と検証

実験

複数の被験者に「水槽のある空間」と「水槽のない空間」のいずれかにおいて15分間、英文のタイピングにより意図的にストレスを与えるVDT作業と10分の休憩をしてもらい、その間の心理的・生理的な反応を唾液アミラーゼ(ストレス指標酵素)、質問紙調査によって測定しました。

検証:ストレス度合を表す数値計測


水槽のある空間にいる被験者のストレス度合いを表す物質(唾液アミラーゼ)の計測と質問紙調査を行いました。

結果

観賞魚がくつろぎをもたらし、ストレスを和らげる効果があることが明らかになりました。
観賞魚を部屋に置くことで、学校や会社などで受けるストレスを緩和できます。

3.好奇心が高まる効果の実験と検証

実験

高齢者施設に本物の水槽とモニターに映した疑似水槽を交互に設置し、その間 の施設利用者の行動をビデオにより観察しました。

検証:観賞魚の注視時間計測


疑似水槽と本物の水槽を設置したときに、それぞれの状況下で被験者の行動を観察しました。

結果

観賞魚の”好奇心を高める効果”が明らかになりました。
観賞魚は高齢者の趣味としても最適で、生きがいにもつながっていきます。

まとめ

結果、観賞魚を眺める時間が長いほど生理的にリラックスしている事が心拍変動より明らかになり、唾液アミラーゼと質問紙調査の結果から、観賞魚のいる部屋では作業によるストレスが緩和され、くつろぎが得られることが明らかになりました。
「観賞魚を見ていると癒される」との認識は多くの人にありますが、実際に生理的な効果を実証した例は少なく、ストレス社会と言われる現代の日本においては「癒し」の効果は非常に注目されています。
 

千葉県在住 28歳女性

若い女性にも

独身時代から続けている唯一の趣味です。
育児のストレスを癒してくれる、無くてはならない存在です。


 神奈川県在住 40歳女性

社会人にも

私は玄関に水槽を置いているのですが、ほんとに癒されます。
疲れて帰宅した時に、泳いでいる魚や美しくレイアウトされた水槽を見ると、疲れもとれた気がします♪


愛媛県在住 61歳男性

高齢者にも

じっと眺めていると、頭の中が空っぽになり、すごくリフレッシュします。


佐賀県在住 28歳男性

若い男性にも

仕事から疲れて帰ってきて水槽の前に立つと、「えさくれ~」って感じで寄ってくる姿に癒されます。

※データ提供:ジェックス株式会社

一覧ページに戻る