初心者の方にも比較的かんたんに飼育することができる金魚ですが、やはり水質の悪化は金魚に負担をかけてしまします。
金魚はきちんと飼育すれば10年以上生きることもある長寿のお魚ですので、正しく水換えや清掃をして、長寿をまっとうさせてあげましょう。
水換えはどうして必要なの?水質悪化の原因
水質悪化は、排泄物や食べ残したエサ、微生物の死骸、水草の枯れ葉などが原因です。水槽内には自然の浄化作用がないため、汚れはどんどん蓄積されてしまいます。
水質悪化が進むと濁って金魚を観賞しにくくなるだけでなく、金魚にとって大きなストレスになり、尾ぐされ病や松かさ病、エラ病といった病気の原因にもなります。定期的な水換えは金魚の健康を守るためにとても重要です。
ただ、正しく水換えをしないと、水換えそのものが金魚にとってストレスになってしまう場合があります。
正しい水換え頻度や方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
結局水換えの頻度はどれくらいが正しいの?
基本は『2週間に1回』
金魚の水換え頻度は季節や水槽の大きさ、設備の有無などによって変わりますが、基本的には2週間に1回、全体の水量の1/3程を変えましょう。水換えの量を増やすとバクテリアが減ってしまい、戻すのが大変な上、突然の水質変化に金魚が驚いてしまいます。極端に水質が悪くなっていても、換える水量は1/2程にしましょう。
金魚を飼うのがはじめての方は『1週間に1回』
金魚を飼うのがはじめての方はついエサを多くあげて、水に含まれる栄養分が自然の状態より増えすぎてしまう『富栄養化』が進んでしまったり、水質が安定していない場合があります。
1週間に1回、1/2~1/3程の水を換えてあげると安心です。
金魚の密度によって頻度を調整する
水槽の大きさと金魚の数を考慮し、水換え頻度を調整するのも大切です。金魚が増えるほど排泄物の量も増え、水質悪化が加速します。特に、ろ過フィルターがなく金魚が多い場合は、毎日水換えをしなければいけない場合もあります。
水換えの正しい方法
水換えは、4つのステップで行います。
- ①カルキを抜いた水道水を用意する
- ②水換えホースなどで1/3程の水を吸い出す
- ③カルキを抜いた水道水を飼育水の水温に合わせる
- ④水を少しずつ、ゆっくり水槽に入れる
【水換え前の注意!】
感電防止のために、ヒーターやポンプなど全電化製品のコンセントを抜きましょう。
また、コードのねじれがある場合は元に戻しておきましょう。
1)カルキを抜いた水道水を用意する
【使う道具】塩素中和剤(カルキ抜き)、バケツ
水道水に塩素中和剤を入れて、カルキを抜きます。
塩素中和剤がない場合は、バケツに水を入れて日光にあてたり、水を沸騰させることでもカルキ抜きをすることができます。
ただし、きちんとカルキが抜けているか注意が必要なため、可能であれば残留塩素テスターでチェックしましょう。
2)水換えホースで1/3程の水を吸い出す
【使う道具】水交換ホース、バケツ
水換えホースの片方をバケツに入れ、汚れた水をバケツへ吸い出していきます。
水槽の底やガラス面のゴミも一緒にバケツに吸い出しましょう。
3)カルキを抜いた水道水の水温を飼育水に合わせる
【使う道具】温度計
カルキを抜いた水道水の温度が低い場合はお湯を足し、高い場合は氷を入れて調整しましょう。
ただし、お湯も氷もカルキ抜きされている必要がありますので、難しい場合はカルキを抜いた水道水をビニール袋に入れて水槽にしばらく浮かべておきましょう。
どちらの方法でも、温度計で水温を確認してから飼育水に合わせて下さい。
4)水を少しずつ、ゆっくり水槽に入れる
一気に水を入れると金魚に負担がかかりますので、少しずつ、ゆっくりと水を入れて下さい。
水槽の水を長くきれいに保つコツ
水質悪化が早い気がする…という場合には、いくつかのポイントを見直してみましょう。
また、水をきれいに保つことでお掃除も楽になりますよ!
水槽内をチェック
水槽内は日頃からこまめにチェックしましょう。水の透明感や魚の動き、エサの食べ残し状況、ゴミの沈殿状態などをしっかりと観察して、いつもと異なる状況がないか確認しましょう。
エサをあげすぎない
水質悪化の原因の一つに、エサの食べ残しがあります。金魚はよく食べるので、ついついたくさんエサをあげてしまう方も多いのではないでしょうか。
水質悪化が早い場合は、エサの量を見直すのもポイントです。
また水換え後は、金魚は環境になれるのに精一杯で消化不良を起こしてしまうため、水換え当日のエサやりは避けたほうが良いでしょう。
水草やコケ取り生体を活用する
コケは見た目を悪くするだけでなく、水質悪化の原因にもなります。余分な栄養を吸収しコケの発生を予防してくれる水草や、コケを食べてくれるオトシンクルスやプレコといった、コケ取り生体を入れるのがおすすめです。
ただし、入れ過ぎるとコケ取り生体のフン等が原因で水質悪化に繋がりますので、水槽環境に応じた飼育数にしましょう。
日光が当たらない場所に水槽を置く
コケは植物です。光合成をするため、日光が当たれば当たるほど繁殖してしまいます。
直射日光が当たりにくい場所に水槽を置きましょう。
よくあるご質問
薬浴中の水換え頻度は?
3日ほどは換えないほうが良いですが、水質が悪化している場合は金魚の免疫力が低下してしまうため、水を換えてあげましょう。
水換えしているのに白濁りが起こるのはなぜ?
水が白く濁る原因は無機物由来と有機物由来の大きく二つに分かれます。
「水換えしても収まらない」と言われるのは有機物由来の白濁りの場合が多く、水中浮遊する微生物のバランスを整えることで濁りが解消されます。
必要なバクテリア(ベストバイオ)を直接添加する、もしくはバクテリアが出す酵素を補充する(コロラインオフクリア)、という方法がおすすめです。
いかがでしたでしょうか?ポイントをまとめると、下記のようになります。
- 水質悪化は病気のもと、正しい水換えが必須!
- 水換えの頻度は、基本は『2週間に1回』、飼育が初めての方は『1週間に1回』。金魚の密度によっても頻度を調整する。
- 水槽の水を長くきれいに保つコツは『水槽内をこまめにチェック』『エサをあげすぎない』『水草やコケ取り生体を活用する』『日光が当たらない場所に水槽を置く』。
正しい水換えで、元気で健康な金魚を育てましょう!
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