ヒョウモントカゲモドキは順応性が高い非常に飼育しやすいヤモリの一種です。
プラケースから爬虫類専用ケージまで様々なケージで飼育が可能です。
ベテランの方やブリーダー、ショップ等のなかには、シューズボックスや引き出し式のレターケースで飼育される方もいらっしゃいますが、これはあくまでもヒョウモントカゲモドキを熟知した方々の飼育法です。
ヒョウモントカゲモドキの限界を知り手の抜き方が分かっている方のみの飼育法となります。
ヒョウモントカゲモドキを飼育するなら、やはり最初は爬虫類専用のケージで飼育を始めましょう。
ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)のケージの選び方
成体時の大きさも考慮し、30cm以上の幅のあるケージを選びましょう。
全長の倍の大きさ以上が理想とされていますので45cm以上の幅で立体的にレイアウトをすると飼育に一層の幅、楽しみが生まれます。
ケージ幅60cm~90cmと大きくなればそれだけヒョウモントカゲモドキの管理も楽になりますし、温度勾配も作りやすくなります。
さらにいろいろなレイアウトをしてインテリアを兼ねた飼育を楽しむことが出来ますが、室温の影響を受けやすくなるため完全な空調管理が出来る飼育者向けになってしまいます。
ヒョウモントカゲモドキの平均寿命は15年以上あります。中には20年以上生きる個体も数多くいます。「ただ飼育する」「ただ生かしておく」のではなくペットとして末永く楽しく付き合ってあげられるレイアウト、環境を作ってあげてください。
おすすめのケージをご紹介!
グラステラリウム
通気性はもちろんのこと天面や扉のロックもしっかりしており、正面からヒョウモントカゲモドキ目線での給餌メンテナンスが出来る観音扉(フロントドア)の【グラステラリウムシリーズ】がおすすめです。
ヒョウモントカゲモドキの目線を合わせたメンテナンスは生体のストレスの軽減、管理・給餌のしやすさも抜群です。
レイアウトにこだわりたい、動くスペースをしっかりとりたい。という飼育者におすすめのサイズはグラステラリウム4530になります。
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レプテリア
ヒョウモントカゲモドキの飼育の感覚がつかめ、飼育環境や年間を通しての室温変化が把握できればこのようなケージもおススメです。
上部の蓋部分がメッシュ構造になっており開口面積が広くとられていますので、ケージ内の蒸れも最小限に抑えられます。
ただし、メンテナンスや給餌がすべて上方からのアプローチとなるため人馴れしている個体の方が良いでしょう。ピンセットに馴れている個体であればすぐに上を見上げて餌をねだる仕草をするようになります。
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レオパ飼育キット
飼育がすぐ始められる、ヒョウモントカゲモドキを飼育するのに必要な商品がセットされた便利なスターターキットもあります。
パネルヒーター、温度計、シェルター、水飲み皿、床材がセットされているのですぐに飼育がはじめられます。
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グラステラリウムを使用したレイアウトの仕方
1)ケージを用意します。
ヒョウモントカゲモドキに近い目線からケージ内に手を入れてメンテナンスが出来るため、不用意に驚かせたり無用なストレスを軽減できる観音開きの扉のグラステラリウム。
通気性もよくケージ内の蒸れも防止できる設計となっています。
この3030サイズであれば通常のヒョウモントカゲモドキの終生飼育が可能です。
今回はこのケージを使ったセットアップ例を紹介していきます。
2)床材を敷きます。
今回はデザートソイルを使用します。
このソイルは100%天然素材だけで作られており、地上棲・半樹上棲トカゲ・ヤモリに最適な床材です。
倒木や石の下のようなしっとりした湿気を帯びた本来の生育環境を再現できる、まさにヒョウモントカゲモドキに最適な床材です。
ガラス面をきれいにしたグラステラリウムにデザートソイルを敷きます。
この調湿防カビプレート(モイストキーパー)は、余分な水分を吸収して過剰な湿度を防ぎ、乾燥すると今度は逆に水分を放出して一定の湿度をキープする湿度環境を整えやすい商品です。
しかもカビの発生を抑えるバクテリアが入っているため安心して使えます。
ヒョウモントカゲモドキを飼育するうえで湿度の管理は大変重要です。
湿度が低いと脱皮不全の一番の原因になりますし、水分が多すぎるとカビや皮膚疾患の原因となります。
デザートソイルを軽く敷いた上に水に浸してたっぷり水を吸わせた調湿防カビプレート(モイストキーパー)を設置します。
場所はシェルターを置く場所の真下になるように設置してください。
さらにデザートソイルを上からかけて調湿防カビプレート(モイストキーパー)を覆い隠します。
3)パネルヒーターをセットします。
XSサイズでグラステラリウム3030の1/4ほどの底面積を保温できます。
敷く場所は調湿防カビプレート(モイストキーパー)の真下にして、その上に置かれたシェルター内の湿度をこまめにチェックします。
この時シェルター内があまりに加湿になるようであればシェルターもしくはレプタイルヒートの位置をずらします。
パネルヒーターはグラステラリウムの下に敷きます。このヒーターは6層構造になっており、耐久性に優れ熱効率を高める安心安全設計となってます。
4)シェルターをセットします。
今回はモイストシェルターコーナーを使用してセッティングしていきます。
壁面にピッタリ設置できるコーナータイプなので、バックボードを外して設置します。
このシェルターもモイストロック同様、天面に作られたくぼみに水を溜めることが出来るため、シェルター内部を高湿度に保つことが出来ます。
またこちらのシェルターは調湿防カビプレート(モイストキーパー)の上部に設置し、普段は水を溜めず適度な湿度を保ち、ヒョウモントカゲモドキの脱皮が近づいたら上部に水を溜め脱皮のアシストをしてあげるとよいでしょう。
特に日本の冬場の乾燥は砂漠以上といわれるほど異常乾燥すると言われています。
脱皮不全がすぐに死に直結するような事はありませんが、指先に残された皮が指を壊死させる事故が良く起こります。
スムーズな脱皮が行われない場合湿度調整が重要です。
5)アクセサリーを設置します。
アクセサリーのスカルはシェルター代わりにもなるためレプタイルヒートの反対側に設置します。
この場所が正しいのではなくケージ内に温度の勾配を作りヒョウモントカゲモドキの居場所の選択肢を作るための物です。
ヒョウモントカゲモドキをケージに入れて、しばらく(10日前後)様子を見てください。
いつもウロウロ動き回り落ち着きがないようであればレプタイルヒートの位置や各シェルターの種類、位置をいろいろと変えてみてください。
水飲み皿はレプタイルヒートの設置場所から一番遠い位置に設置します。
大きさは一番小さいサイズをチョイスしました。これはケージ内の無用な湿度を上げないためです。
何か矛盾した事を言っているようですが、ケージ内にも温度同様に湿度のメリハリも作ることが大切です。
シェルター内はしっとりとケージ内はカラッとが理想です。
6)温湿度計の設置をします。
なぜか後回しにされがちなアイテムですが、飼育者必携のアイテムです。
ヒョウモントカゲモドキの調子が悪い時や餌を食べない時など、様々な場面で最も大きな指針となります。是非ご用意ください。
センサーは必ずヒョウモントカゲモドキがいつも居る場所に設置します。具体的にはシェルター内の温湿度を知るためです。
これによって脱皮が最もスムーズに行える湿度や四季を通しての温度変化が分かり管理がぐっと楽になります。
このデジタル温湿度計は表示部とセンサー部が分かれているため表示部を見やすい外に出しセンサー部を自由に設置できる点と、温度・湿度の最高値と最低値のメモリー機能が付いているため外出時や夜間の最低最高温度と湿度を知ることが出来ます。
ちょっと贅沢な使い方ですが、温湿度計が2台あると本当に便利です。
デジタル温湿度計のセンサーは1つはモイストシェルターコーナーの中に、もう1つはスカルの中に入れてあります。
2つ設置することでケージ内の温度や湿度の勾配やヒョウモントカゲモドキが快適としている温度帯を知ることが出来ます。
余談ですが、よくコードレスタイプのアナログ・デジタル温度計をケージの上部の見やすいガラス面やケージの外側に着けておられる方がいらっしゃいます。ケージの外側は論外ですが、必ずセンサー部は温度を知りたい場所においてください。
ヒョウモントカゲモドキが絶対に登る事の出来ないガラス面上部の温度を測っても意味がありません。
必ずヒョウモントカゲモドキの生活圏の温度を計測してください。
7)完成
ヒョウモントカゲモドキを入れ、モイストシェルターコーナーの上部と水飲み皿に水を注ぎ完成です。
ケージ上部からの配置
完成したレイアウトケージを上から見てみましょう。
このような配置でアクセサリーとシェルターを配置しています。
調湿防カビプレート(モイストキーパー)はデザートソイルで覆いますが、分かりやすいように少し露出させた状態で撮影しています。
その他シェルターの設置例
このシェルターには底面があります。
そのために調湿防カビプレート(モイストキーパー)からの直接の湿度調整は受けないのですが、シェルター天面に水を溜めることが出来るくぼみがあり、床材やモイストキーパーからの影響なしにモイストロック内部を高い湿度に保ちます。
また、この底面のおかげで、パネルヒーター使用時も内部に温度が優しく伝わります。
各種類のシェルターを組み合わせ様々な位置に設置することによって、ご家庭の環境とヒョウモントカゲモドキに見合った飼育スタイルを探してください。
ただし季節によって、ご家庭内の暖房の種類によっても大きく環境が変わりますのでご注意ください。
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