初めてでも大丈夫! 飼育用品を知ろう。
ヒョウモントカゲモドキが初めて日本にお目見えした、今から40数年程前は、どのように飼育して良いのかが全く分らない状態でした。
多くの先人の方々は当時かなり高価だったヒョウモントカゲモドキをことごとく落としてしまい、「砂漠の生物は難しい」と口々に言っていました。
パネルヒーター等の保温器具もなければ餌もろくなものがない状態!あるものといえばヒョコ電球にステンレス枠のガラス水槽と公園の砂場の砂、野鳥用に販売されているミールワームくらいのものでした。
今ではいろいろな飼育器具が販売されるようになり、それに伴ってヒョウモントカゲモドキはぐっと身近な存在となりました。ここでは、ヒョウモントカゲモドキを飼育するにあたり、必要な飼育用品をピックアップして、ご紹介していきます。
1)ケージ
まず何といっても入れ物となる「飼育ケージ」が必要となります。
ヒョウモントカゲモドキは【ヤモリ】の仲間ですが、日本のヤモリのように壁やガラス面などを自由に這うための趾下薄板と呼ばれる器官を持たないランドゲッコー(地表性ヤモリ)と呼ばれる種類の仲間です。
それでも爪を使って器用に岩や木に登りますので出来る限り立体的なレイアウトを作ってあげるようにしましょう。
そんなに大きなケージは必用ありませんが、動き回る事が可能なサイズを選んでください。
グラステラリウム
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観音開き(前開き)なのでメンテナンスがしやすいケージ。前開きのケージは生体へのストレスの軽減にもつながります。
ヒョウモントカゲモドキと目線を合わせた管理や給餌のし易さが可能です。
レプテリア
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上部が全面空くタイプのケージ。生体を見やすいのでじっくり生体を見たい方の飼育におすすめ。
2)ヒーター
亜熱帯地方に生息するヒョウモントカゲモドキにとって晩秋から春までの日本の気候はやはり過酷です。
特に幼体時期は寒さのストレスを与えずに成長させ体力を養う必要があります。
ヒョウモントカゲモドキは、変温動物といわれる外部からの温度によって体温が変化する生体です。
ケージの中には温度の高い場所と低い場所をつくって【温度勾配】がある空間をヒーターとシェルターを活用して作ってあげましょう。
ヒーターで暖め続けるだけの空間にしてしまうとヒョウモントカゲの体調も悪くなってしまいますので、温度を必ずチェックして快適な空間を作りましょう。
ヒョウモントカゲモドキの保温にはパネルヒーターが最適です。
パネルタイプのヒータをケージの底に設置してください。飼育ケージの1/3~1/2 サイズの物を用意してください。
これはケージ内に温度勾配を作るうえで大切なことです。
タイマーサーモを使用すれば、昼夜の2段階温度管理ができ便利です。
パネルヒーター
上部設置ヒーター
温度管理に関して詳しくは、「ライトとヒーターは必要?ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)を健やかに育てる環境づくり」のページへ
3)シェルター
「シェルター(Shelter)」は、各業界・職種・各分野によって、防空壕・緊急施設・雨や防風から身を守る場所等々さまざまな使い方がなされている言葉です。
ペット業界では【隠れ家】が最もしっくりくるのではないでしょうか?
夜行性で日中は枯れ死した植物の下や岩や瓦礫の下に身を隠すヒョウモントカゲモドキにとって【隠れ家】は必須のアイテムとなります。
登ることもヒョウモントカゲは好きなので、シェルターを使用してケージ内に高低差を作ってあげましょう。クールダウンしたり、落ち着ける場所としてストレスから身を守るためにもシェルターは不可欠です。
シェルター
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ウェットシェルター
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上部に水を入れることでシェルター内の湿度を維持することが可能なシェルターです。
温度管理に関して詳しくは、「ライトとヒーターは必要?ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)を健やかに育てる環境づくり」のページへ
4)床材
ヒョウモントカゲモドキはよく砂を掘る行動をとります。
シェルターの中やレイアウトグッズの下を掘って自分の納得する環境を作っているのです。
自然化でも砂を掘るという行動はもちろんしていますので、習性を促してストレス解消にも最適です。
掃除しやすく、フンも見えやすいものがおすすめです。
フンなどの排泄物は毎日取り除き、キレイに保ってあげましょう。
また、定期的に床材は交換して清潔な環境を保ってあげることも必要です。
ソイルタイプ
石タイプ
床材に関して詳しくは、「床材はなぜ必要?おすすめの床材やお手入れ方法を解説!」のページへ
5)温度・湿度計
飼育当初から用意しておきたい非常に重要なアイテムです。
飼育ケージを設置するときや普段の飼育環境を作る際はもちろんの事、ショップや獣医師と飼育相談をする際にも、シッカリとした自分の飼育データを相手に伝える必要があるシーンは多々あります。
必ず常備して ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)に快適な環境が作れているか定期的なチェックが必要です。
<設定温度・湿度目安>
・日中:24~32℃
・夜間:18~24℃
・湿度:60~70%
ケージ内全体が熱くなりすぎないように温度が低い場所を作ってあげてください。
アナログタイプ
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シンプルなアナログタイプです。
デジタルタイプ
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数字が見やすいデジタルタイプです。
6)照明(有効紫外線・ライティング)
有効紫外線
一般的に夜行性の爬虫類、特にヒョウモントカゲモドキには紫外線はいらないと言われてきました。
しかし野生化では薄明薄暮時よく活動しているのが見られ、残光の中まるで日光浴でもするかのようにじっとしている個体を見かけました。
実際に強い紫外線は必要ないですが、UVAが照射できる弱めの照明はかなり有効です。
脱皮がきれいに行われずぽろぽろと細かくちぎれるような脱皮をする個体などには特におすすめします。
またアルビノ個体やソリッドレッドアイを持つ個体への使用は、眼球を損傷してしまう恐れがあるため注意してください。
紫外線ランプ
紫外線ランプ照射用器具
ライティング
自然光に近い光を設置することでヤモリ(ヒョウモントカゲモドキ)の成長、活動環境を整えます。夜行性なので夜用ランプを使用し、自然下での夜環境を再現し、動きやすい環境を整えてあげましょう。
ランプ器具は、ケージの上部もしくは内部上辺に設置し、火傷等しないように注意しましょう。
白熱球
白熱球照射器具
ライティングに関して詳しくは、「ライトとヒーターは必要?ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)を健やかに育てる環境づくり」のページへ
7)水飲み皿
荒れ地に住んでいる生物といってもやはり水飲みは必要です。とは言え大きな水入れ皿では必要以上にケージ内の湿度を上げてしまいます。
湿度はシェルター内などの居住環境内のみが高ければ良く、それ以外の空間は出来る限りサラリとしていることが大切です。小さくても水が不用意にこぼれないような容器を用意しましょう。
また、皿は毎日洗って清潔にしてあげてください。水は毎日交換してキレイな水を常に用意してあげてください。
ウォーターディッシュ
8)餌・ピンセット
ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)は昆虫食性の爬虫類です。
バランスの取れた人工フードや口に入るサイズの生きた昆虫(コオロギやミールワーム、シルクワームなど)を与えてください。カルシウムは成長期や繁殖期には毎日、昆虫にまぶしたりして与えてください。
ヒョウモントカゲモドキの購入時には、個体の餌食い状態を確認するとともに、今まで何を餌として与えていたか?どのように与えていたか?(投げ入れ?エサ皿?ピンセット給餌?)等々を確認してください。
購入直後、最初はショップと同じ餌、同じ与え方から始めることをおすすめします。
人工フード(ドライタイプ)
活餌
給仕用ピンセット
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フードに関して詳しくは、「ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)の餌やりは難しい?給餌のコツをご紹介!」のページへ
9)サプリメント
健康志向ブームに乗っかった商品ではありません。切実に必要な商品なんです。
自然下のヒョウモントカゲモドキは太陽を浴びた栄養満点の植物を食べた昆虫や、その昆虫を食べた小型のヤモリなどを食べ、砂を食べて通常の飼育下では得られない様々なミネラルやビタミンを摂取し続けています。
時折飼育下で痩せた個体や産卵後のメスの個体が砂粒を異常に食べる行動をとることがあります。
この異常行動は殆どの場合カルシウムなどの各種ミネラルや栄養不足から起こります。
飼育下では生き餌を含めた通常の餌からはどうしても摂取しきれないミネラルやビタミンを添加する救世主がサプリメントなんです。
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10)お手入れ用品
日々のメンテナンス時にケージのガラス面を拭いたり、シェルターの汚れを拭いたりすることで清潔な環境を保つことができます。
フンや活餌の臭いなども押さえることができますので、汚くなるまで放置せずこまめに掃除することで、ヒョウモントカゲモドキの飼育環境を保ちましょう。
フン・生き餌などの気になるニオイを分解して消臭する消臭剤も使用して快適な環境に。
爬虫類専用のメンテナンスグッズだと安心です。
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お手入れ用品に関して詳しくは、「お掃除頻度はどれくらい?ケージやアクセサリーの掃除方法をご紹介!」のページへ
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